レモン精油とペパーミント精油の香りによる覚醒作用
香りの覚醒効果
アロマオイルで明るく元気にする作用
Effect of Lemon & Mint Essentila Oil
香りの与える心理的効用に関する研究は、精神的な癒しやリラクゼーション効果を調べることを目的としたものが多くありますが
快適な職場環境や、快適な運転環境に、精油の香りの効果を有効的に活用することを目的した研究をご紹介します。
レモンとペパーミントの精油の香りによる覚醒作用
- 2005年に発表された論文
レモンの香りのある実験室とレモンの香りのない実験室という2つの異なった場所で 単純な計算(加算作業)を行い、その成績、生理的な変化、気分の変化を調べたところ(その差を比較検討) レモンの香りは作業効率を変化させない。 疲労を軽減させ、活力低下を予防する。 ということがわかりました。 |
川本利恵子ほか:「レモンの香りが単純精神作業および心身におよぼす効果」,産業医科大学雑誌, Vol.27, No.4, 305-313, 2005
- 1995年に発表された論文
居眠り運転防止の研究の一環として、居眠り状態の解消、ドライバーを覚醒させることを目的とした、 各種の香りの覚醒効果を調べるための室内実験を行いました。 この研究では,α波,瞬目,顔の表情の評点を覚度指標として用いています。 その結果、ペパーミントでは覚醒作用が認められました。 (ラベンダー、レモンの香りでは覚醒効果は見られなかったと報告されています。) |
平松真知子ほか:「香りが覚醒に及ぼす効果の研究」,自動車技術会論文集, Vol.26,No.2, .88-93, 1995
- 2007年に発表された論文
実験: | ペパーミントとレモン精油を用いた覚醒作用の実験 |
実験対象: | 学生8 名(男子4名,女子4名),平均年齢22歳。 |
測定内容: | ディスプレイの中央に 2 種類のアルファベットをランダムに120回表示させ、ターゲットとなる文字が表示された時に 手に持ったスイッチを早く押す。という実験です。 (刺激持続時間300ms,刺激間間隔 2000±500msの範囲でランダム,低頻度文字(ターゲット)の出現頻度は 15%) (文字を使ったオドボール課題) 実験が行なわれたルームには、ペパーミントとレモンの天然精油を噴霧させました(1 回あたりの噴射量は約 0.3g) 心電図、EOGの計測(記録・解析)、脳波の測定を行ないました。 |
結果: | 香りによって、単調作業で低下したターゲット刺激への注意力・検出力を回復させたものと推察する事が出来たと報告されています。 (平均反応時間の変化は,実験参加者の課題への集中力の推移を反映したものと思われる。) また一方で、強い眠気を持った一部の実験参加者についてのみ、この変化の傾向を捉えることができた事から |
香りの覚醒効果に関する生理心理学的研究
-事象関連電位,心拍変動,眼電図を用いて-*
○芳賀 繁・増田貴之(立教大学)
A Psychophysiological Study on the Effect of Scent on Arousal
-Using ERP, HRV, and EOGHAGA Shigeru and MASUDA Takayuki (Rikkyo University)
-事象関連電位,心拍変動,眼電図を用いて-*
○芳賀 繁・増田貴之(立教大学)
A Psychophysiological Study on the Effect of Scent on Arousal
-Using ERP, HRV, and EOGHAGA Shigeru and MASUDA Takayuki (Rikkyo University)